【この名言が生まれた背景】
この名言は、OAHSPE第2書『人の声』の最後の締めの言葉より抜粋しています。
この第2書『人の声』には、人間の立場から発せられた深い悲しみと嘆きの声が描かれております。これは、神々の視点から綴られることの多い『OAHSPE』の中でも、特に異色の構成となっております。
宇宙から見ると、地球は美しい「青い星」に見えると言われます。しかし、神々はこの地球を「赤い星(the red star)」と呼んでいます。その理由は、地上に流された数えきれないほどの血によって赤く染まっているからです。

もちろん、このような状況が正常であるはずはありません。理性を保っている人々は、今の地球が異常な状態にあることに気付き、心の底から平和な世界を望んでいます。けれども、そう願わない人々がこの地球を血にまみれた星へと変えてしまっているのです。
そのような地球で、正気を保ちながら生き続けることは、非常に苦しく、辛いことです。
この『人の声』は、そうした苦悩の中に生きる人間たちの叫びを記録したものです。そしてその願いは、次の一文に凝縮されています。
「戦争、犯罪、貧困が、終わりの時を迎えますように」
しかし、いくら強く祈っても、人間の力だけではこの願いを叶えることはできません。それを実現するためには、私たちを超えた絶対的な存在――創造主の力にすがるしかないのです。
「地球上の全ての国家で,この声があなたに伝わらんことを」

ここで言う「あなた」とは、この世界の創造主を指しております。
「赤い星」と揶揄されるようになってしまった地球を、絶対的な超越者である創造主に救っていただきたい――このような切なる願いが、第2書『人の声』の根本的な主旨となっております。
そしてその願いに、創造主や、その子としての役割を担う神々が応えるかたちで、第3書以降の内容が展開されていくのです。
『OAHSPE』第2書『人の声』は、ある程度読み進めてからお読みいただいた方が、その真意がより理解しやすくなるかと思います。
個人的には、第20書『神の言葉の書』までお読みいただいた後で、第2書を改めてお読みになることをおすすめします。
第20書には、人類史上最初の聖書を編纂し、それを世界中に広めるべく布教活動と戦争の根絶に尽力したザラツゥストラの生涯が描かれております。
彼はその活動のゆえに、戦争を好む権力者たちから憎まれ、最終的には平和の到来と引き換えに、自らの故郷で命を落とすことになります。
このような背景を踏まえたうえで、第2書『人の声』を改めてお読みいただければ、その深い意味と切実な願いが、より一層心に響くことでしょう。
コメント