嘘の種は自分で摘み取らなければならない
「自分が蒔いた『嘘』の種は、自分が摘み取らなければならない」
これは『OAHSPE(オアスペ)』全体を通して繰り返し語られる主張の一つです。
人が誤った道を選び、その結果を他人に押し付けることはできない――それを象徴的に示すのが、古代エジプトにおけるピラミッドの物語です。
ピラミッド建造と偽神デユスの信仰
『OAHSPE』によると、かつて僭称神デユスをはじめとする一派が、創造主ジェホヴィに反旗を翻しました。
その際、神オシリスはエジプトの地で人間にピラミッドを建造させ、デユスを崇めさせたと記されています。
古代エジプトの歴史を見ても、オシリス信仰やイシス信仰が広まり、人々が来世での復活を願って木乃伊として葬られていたことがわかります。
彼らは、霊魂が肉体を離れた後、再び元の体に戻ることを信じていたのです。
しかし現代の私たちは、木乃伊が実際に蘇った例を一つも知らないことを理解しています。
それは、肉体への執着という誤った思想が、ピラミッド建造という形で残されたことを意味しているのです。
ピラミッドが示す「神々の拘束」
「ピラミッドが立っている間は、その神は束縛されることになる」
この言葉の通り、ピラミッドが建てられている限り、その建造を指導した神々はそこに縛られ続けます。
つまり、誤った信仰を人々に植え付けた者は、自らの行いによって拘束されるということです。
この束縛が解かれるのは、かつての信仰者たちが自らの誤りを悟り、真の創造主に立ち返るときです。
現代に続く「誤った信仰」の構図
この教えは古代だけの話ではありません。
現代にも、真の創造主ではなく、人間や偶像を崇めさせる宗教が存在します。
もしそうした信仰が人々を誤った方向に導いているなら、その教えを広める者は、死後においても人々を正しい道へ導く責任を負うと『OAHSPE』は説きます。
それほどまでに、「人を導く」という行為には重い責任が伴います。
一人の人間がその重責を背負うことの難しさを思うとき、私たちは自分の言葉と信念に、常に誠実であらねばならないと感じます。
嘘の種を摘み取るということ
人間は誰しも過ちを犯します。
しかし、もし誤ったことを教え、それによって他者を導いてしまったなら、その責任は自分にあります。
それが「嘘の種を自ら摘み取る」という意味なのです。
ピラミッドは、誤った信仰の象徴であり、同時に学びの遺跡でもあります。
創造主ジェホヴィは、私たちがそこから真理を見出すために、あえてそれを地上に残されました。

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