カピーリャ王子と王への問いかけ
紀元前1500年頃、インド(ヴィンデュ)のハフガニスタンで、絶対的な王ヨコヴラナの王子カピーリャは、創造主ジェホヴィを信仰する信徒を庇護したことで、当時ディウス(ゼウス、デユス)信仰を掲げる人々から弾劾されました。その際、法廷での裁判で語った演説がここに引用されています。
カピーリャ王子は、父王に対して「あなたは祭壇で人を殺し、血を捧げることを禁じたのではなかったか」と問いかけています。王自身が祭祀での血の犠牲を禁じたにもかかわらず、神の名を掲げた戦争では人を殺すことを許している。その矛盾を鋭く突いたのです。
祭祀場での躊躇いと戦場での矛盾
王が祭祀で人を殺すことを禁じたのは、内心に道義的な葛藤があったからだと考えられます。神聖な場での流血には本能的な抵抗を覚えたのでしょう。
しかし、戦争となればその躊躇いは消え、むしろ「神の名の下に」大規模な殺戮が行われました。
カピーリャ王子はこうした矛盾を暴き、「神聖な戦争は本当に神聖なのか」と問いかけているのです。
ジェホヴィ信仰と「殺すことの禁止」
創造主ジェホヴィの教えでは、理由のいかんを問わず「人が人を殺すこと」は許されません。
それは処刑であっても、戦場での殺戮であっても同じです。
つまり、戦争はたとえ「聖戦」と呼ばれようとも、神の目から見れば決して神聖なものではなく、むしろ矛盾と偽善の象徴であると考えられます。
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