現世は「霊的な訓練場」
紀元前1,500年ごろ、インドのハフガニスタンに生きた賢者カピーリャは、「死に急がないこと」の大切さを説きました。
彼の教えによれば、転生(=復活)の準備が整わないまま死を迎えても、天界では十分に生を謳歌できないのだといいます。
霊界での生活は、まるで大海のような世界。
そこでは「浮き輪」がなければ溺れてしまいます。
この浮き輪にあたるのが、いま私たちが持つ肉体です。
肉体を通してこそ、私たちは「行動の意味」「規律」「秩序」「調和」を学び取ることができます。
肉体は「霊魂の浮き輪」
霊界では、思うままに移動することができます。
しかし、現世の肉体を持つ私たちは、そうはいきません。
だからこそ、ひとつひとつの行動には重みがあり、責任が伴うのです。
もしこの学びを得ないまま肉体を離れれば、霊魂は方向を失い、海月のように漂う存在となってしまうでしょう。
現世とは、霊魂が自由を得るための訓練期間なのです。
生きているうちに「泳ぎ方」を覚える
カピーリャの言葉が示すように、
「生きること」は、霊魂が天界という大海を泳ぐための準備期間です。
肉体はその“浮き輪”であり、今ここでの経験が、来たる「復活」のための学びになるのです。

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