豊かさがもたらす「偶像化」と反乱
アヌハサジ(後のデユス)がジェホヴィに反旗を翻した背景には、主神たちが裕福な環境を自らの功績だと勘違いしたことがありました。ジェホヴィは「人間は豊かな場所に置かれると自分を偶像化する」と仰せになり、彼らが傲慢になったことが反乱の引き金だったと指摘します。
これは現実世界にも通じる話です。出世した人が同僚を見下すようになるのも、「自分は偉い」と思い込む性質が働くからかもしれません。ジェホヴィはそのような姿勢を「破滅の道」と呼びました。
歴史に見る「盛者必衰」
この教えは日本の歴史とも重なります。平安時代末期、権勢を誇った平家一門は『平家物語』の有名な一節にあるように、「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり」と語られ、驕り高ぶった結果、わずか十数年で滅亡しました。これはジェホヴィが述べた「彼らは真っ逆さまに悲惨な方へと転落する」という言葉に符合しています。
権力者に必要な姿勢
「賢明な人や裕福な人ほど謙虚でいなければならない」という言葉があります。子どもや次の世代の未来を思うのであれば、権力者こそ謙虚であることが求められるのだと思います。


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