人生は愛の物語──霊界の視点から見た人間ドラマ
紀元前1500年頃、大天使リカが地球に降臨した時、地上は偽神デユスをはじめとする反乱の影響で荒廃し、戦争の傷跡が各地に残る悲惨な状況にありました。
リカは、上天から神々を次々に地上へと派遣し、地上に残された霊魂たちを天界へと導く「救済」の働きを進めていきます。ここで言う「救済」とは、肉体を失った後も地上に留まり続ける霊魂たちを、再び天界へ帰すという意味です。
戦争で命を落とした者の中には、自分が死んだことすら理解できず、今も戦い続けていると信じている霊魂もいます。また、亡くなったことは理解していても、地上に残した家族や恋人、子どもを想って離れられない霊魂も数多くいます。
こうした霊魂たちが地上に留まると、人間に憑依して悪影響を与えるだけでなく、自らが転生・復活することもできません。霊魂の成長が停滞し、上天界に戻れないという問題が生じるのです。
そのため、神々は地上にとどまる霊魂たちを天へ帰そうと尽力しますが、その中でも特につらいのが、子どもを遺して死んだ母親の霊魂を地上から引き離す場面です。神々であっても、その母の愛情の深さを前にすると、心を痛めずにはいられませんでした。
これは、霊的な意味での「愛の物語」です。
ある脚本家が「ドラマとは結局『愛』を描くこと」だと言っていたことがあります。どんな物語も、結局は『愛』が根底にあるという意味です。
実は私たち人間の人生もまた、同じように『愛』を軸に生きているのではないでしょうか。感動的な愛もあれば、時には歪んだ愛もあるでしょう。でも、そのどれもが「自分という主人公」の人生に刻まれていく大切な物語です。
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