高位の光とは何か──我欲を超えた精神性の目覚め
ザラツゥストラは死後、サルギスの姿でアシャや他の弟子たちと問答を交わします。
引用したのは、その問答の中でザラツゥストラが最初に「創造主オーマズドの言葉」として語った言葉です。
中でも興味深いのは、「全人類が禁欲したら人類は滅亡してしまうのではないか」という質問です。
実のところ、私自身もかつて同じような疑問を抱いたことがありました。
それに対してザラツゥストラは、次のように答えています。
「恐れることはありません。なぜなら禁欲しなければ、天界の王国のことを気に留めない者がたくさん地球に残るだけだからです」
私たちが生きているこの地球は、宇宙に無数にある地球型惑星の一つに過ぎません。
地球の誕生と消滅は繰り返されており、今私たちがいるこの星も、いずれは消えていきます。
けれども、霊魂は決して消滅しません。
その意味で、滅びゆく地球で快楽に溺れ、永遠に続く霊魂の成長に関心を持たないことが、本当に賢明な生き方なのか、私たちは考える必要があります。
ここで「子孫を残すこと」自体を悪と捉えるのではなく、「私利私欲にまみれた生き方」が問題なのだと、ザラツゥストラは言外に語っているのだと思います。
つまり「全人類が禁欲すれば滅亡する」といった懸念自体が誤解であり、禁欲とは「我欲を抑えること」だと捉えるべきです。
我欲を抑えられない人々が多くなると、争いや混乱が絶えず、いずれは人類の方が地球よりも先に滅びてしまうでしょう。
今、私たちに求められているのは、利害を超えて行動できる精神性であり、
その精神性こそが「高位の光(Higher Light)」であると、私は思います。
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