「富」と「心の豊かさ」──どちらを選ぶのか
ゾロアスター教の主神イフアマズダの名を騙り、「アフアマズダ」と名乗った偽神アフラの反逆に対する、創造主ジェホヴィの予言から引用しています。
偽神アフラは、地上の人間の「物質的な豊かさ」を追い求め、自らの王国をどんどん巨大化させていきました。その王国は確かに力を持ち、表面的には繁栄しているように見えました。しかし、それに対して創造主ジェホヴィは、「後に引けなくなる」と警告されました。
人間は一度豊かな暮らしに慣れてしまうと、元の質素な生活にはなかなか戻れなくなるものです。たとえば、若い頃に少ない収入でやりくりしていたとしても、出世して贅沢を覚えると、よほどの覚悟がなければ以前の暮らしには戻れないでしょう。
さらに、社会的地位が上がることで、さまざまな利害関係や権力争いに巻き込まれるようにもなります。多くの人がそのような「しがらみ」には疲れてしまいます。本来であれば、手に入れた富や地位を手放すことで自由を得られるかもしれませんが、それを実行できる人はごくわずかです。
結局のところ、耐え続けるか、それとも自由を求めてすべてを手放すか――その選択が問われているのです。
昨今、「定年まで働くべきかどうか」といった主旨のビジネス書をよく見かけますが、それも同じような問題意識を反映しているのかもしれません。
もしあなたの心が「本当の豊かさ」を求めているのであれば、引用された「今の生活を捨てられないのはその富のせい」という言葉を思い出してください。
そして「富」と「心の豊かさ」、そのどちらを選ぶべきか――一度、静かに天秤にかけてみるのも良いのではないでしょうか。
コメント