【この名言が生まれた背景】
傲慢の正体とその末路──「自分を手本にする」ことの落とし穴
引用された「自分を手本にする」という言葉は、自分自身の考えに絶対的な自信を持っていることのあらわれだと解釈できます。そして、自分に絶対の自信を持つ者は、他人の意見に耳を傾けなくなり、自分こそが正しいという“絶対者”のような錯覚に陥ってしまいます。
そういった姿勢の先にあるのが、「傲慢」というあり方です。傲慢な人間とは、自分が絶対であると勘違いしてしまった者の末路なのだと思います。
傲慢な人が増えると、他者との協調が失われていきます。本来ならば協調によって得られるはずの「幸福」さえも、そこで失われてしまいます。もし、傲慢な者が組織の上に立つようになれば、下の立場にある人々にとっては、非常に迷惑な存在となってしまいます。
協調できない人は、やがて組織という枠からもはじき出され、国家レベルで見れば、世界から孤立する存在となっていきます。最終的には、傲慢な個人や国家は独力で生きていくことができず、他者の持つものを奪おうとし、争いや戦争が起こることになります。
これこそが、傲慢という在り方がもたらす、もっとも深刻な弊害なのだと思います。
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