【名言】死とは、次の人生へ向かう扉である

記憶を消して生まれ、思い出を持って還る──転生と死後の意味

この世界に生まれたとき、人は前世の記憶を持っていません。人生の中でさまざまな出来事に出会い、嬉しいことや苦しいことを経験しながら、記憶を積み重ねていきます。けれど、そのすべてを覚えているわけではなく、やがて多くのことを忘れながら、私たちは死を迎えます。

けれど死とは、終わりではありません。

「あなたは私を別世界に旅立たせくださいました。私の記憶を完全に残したまま,私の先祖が待つ天界に連れて行ってくださります」

これは、死後の世界について語られる一節です。肉体を離れた後、私たちは現世の記憶を保ったまま、天界に昇るのだといいます。その後、霊界での生活を終えて再び「第二の復活」として地上に転生しますが、そのときには記憶は再び消去され、また新しい人生が始まります。

このようにして、私たちは何度も生まれ変わりながら成長していく存在なのです。

ある人は言いました。

「私は『死』を恐怖のように思っていました」

けれど、もしも死が“次の人生の扉”なのだとしたら、それは恐れるものではなく、新たな出発点なのかもしれません。そして、地獄に囚われることさえなければ、大切な人々と再会できる場所でもあるのです。

だからこそ、私たちがこの人生で大切にするべきものは、良い出会いと良い思い出なのかもしれません。

誰かを傷つけた記憶や、苦しめた記憶を、死後の世界にまで持ち込んで何になるでしょうか?
誰かに恨まれたまま死を迎えたとしたら、その後の世界で何が起こるのでしょう?

もし、現世で他人からの恨みを「権力」や「地位」で抑え込んでいたとしても、死後の世界ではそのような後ろ盾は失われてしまいます。むしろ、現世で抱えていた恨みが、霊的な形で返ってくることさえあるのです。

だからこそ、私たちはまず「恨まれない」ように、そして「誰かを恨まない」心でこの人生を終えることを目指すべきではないでしょうか。

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