【名言】驕りが導くのは支配ではなく、崩壊である

光と闇の均衡が崩れた時──パン大陸水没の霊的背景

かつて現在の太平洋には、「パン(またはワガ)」と呼ばれる巨大な大陸が存在していました。しかし紀元前22,000年頃、その地は創造主の怒りに触れ、水没させられてしまいました。

この世界には「光」と「闇」が共存しています。光は「善良な心」、闇は「邪悪な心」を意味し、本来は両者の均衡が保たれているべきものです。しかし当時はその均衡が完全に崩れ、人々はもはや自力では闇を払うことができない状況に陥っていました。

善良な人は暴力を好まないため、邪悪な者の暴力に一方的に傷つけられてしまいます。そして、力に対抗しようとすれば争いが始まります。個人の間では「喧嘩」で済むことでも、国家間であればそれは死者を伴う「戦争」へと発展します。

当時の地球は、戦争が各地で頻発し、まさに血で赤く染められた「赤い星」と呼ばれるようになりました。『OAHSPE』では、こうした事態に対して、地球の神ネフが創造主に助けを求めます。

創造主は、上天の大天使たちに地球の実態を調査させ、その結果、すべての悪をパン大陸に集めて一気に沈めるという「剪定」を決断しました。この決断の背景と創造主の心情については、『OAHSPE』「アフの書」第5章に詳しく記されています。

このパン大陸の滅亡の根本原因、それは一言で「驕り(おごり)」です。

狭い世界であっても、自分が一番だと慢心すると、人は他者の忠告に耳を貸さなくなります。もしもそのような人物が指導者となったなら、社会や組織は混乱に陥ります。

当時の人々に宿っていた天使たちもまた、慢心し、自己中心的なまま天に昇ることなく地上に留まり、闇の霊魂として人々に憑りつき、災いをもたらしました。

これは霊界に限った話ではありません。現代でも同様です。

たとえば為政者が驕り高ぶって忠告に耳を貸さなくなれば、民に対する暴政が始まります。会社の社長が同じような状態になれば、組織は迷走します。家庭においても、夫婦の一方が慢心すれば、その関係は崩れていくでしょう。

つまり、「驕り」が上に立つ者に宿ったとき、その行きつく先には必ず悲劇があります。だからこそ、指導者であるかどうかにかかわらず、誰もが謙虚さを忘れずにいることが大切なのだと感じます。

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