【名言】聖典よりも教義を守れ。家よりも技法を残せ

ザラツゥストラの教えと、語り継ぐという責任

ザラツゥストラの死後、彼の信徒たちは教義を守り続けていました。しかし、永遠に語り継げる言葉など、この世には存在しないとも言われています。

どんな社会でも、問題が起こらないように見えるのは、必ずしも正義が実行されているからではなく、単に問題から目を背けているだけのこともあります。そしてやがて、裁きが上位の法に照らして行われなくなる時が来ます。そのようなとき、人は意固地になり、自分の正しさを言葉で覆い隠そうとするでしょう。

天界や地球が荒廃する原因も、こうした人間や天使たちによるものです。なぜなら、かつてザラツゥストラを通して確立された神の言葉であっても、それ自体が失われ、新たな言葉で置き換えられるようになると、本質(上位の方)までもがやがて失われてしまうからです。

永遠に通用する、すべての人類に完全に理解される言葉などは存在しません。
(出典:OAHSPE-21『真神の書』第7章4〜5節)

だからこそ、創造主ジェホヴィは「新しい言葉で語り継がなければならない」と説かれています。引用部分で「次の世代は家を建てなければならない。さもなければ建築技法が失われる」とあるように、ここでいう「家」は聖典、「建築技法」は教義にあたります。

ザラツゥストラが命を懸けて伝えた聖典は、失われるかもしれません。それでも、教義(建築技法)さえ残っていれば、私たちはもう一度「家」を建て直すことができます。

事実、ザラツゥストラの教義は偽神アフラによって改変されましたが、それから3,000年後のブラフマの時代にも、なお教義を守る者たちが残っていました。神族長ハチュエの導きにより、それは新たな言葉で語り継がれていったのです。(出典:OAHSPE-23『神の第1の書』第14章)

聖典(家)を失っても、教義(建築技法)が残っていれば立て直すことはできます。
しかし、もし教義すら失われてしまったらどうなるでしょうか?

そのとき人類は、自堕落となり、私欲を求め、創造性を失い、戦いに明け暮れる存在になってしまうでしょう。そして、全人類がそうなってしまえば、向かう先は滅亡です。

だからこそ大切なのは、ただ言葉を残すことではなく、その本質を引き継ぎ、次の世代に伝えていくことなのです。

コメント