技術の進歩と「感謝」の本質──自惚れは転落の始まり
地球に生を受けた人間は、最初は歩くことすらままならず、天使たちの介添えによって直立歩行を覚え、言葉を話し、服を身に着けて裸を隠すようになりました。
やがて人々は町を築き、技術を発展させ、ついには空を飛び、宇宙にまで到達するようになりました。
確かに、人間は技術的には大きな進歩を遂げました。しかし、ここで強調されているのは――その成長は人間だけの力によって成し得たものではないということです。
誰かが自分を支えてくれたからこそ成長できたのに、いざ自立した後で恩を忘れたように振る舞えば、支えてくれた人が悲しむのは当然です。
それと同じように、神もまた、人間が感謝を忘れ、自分の力だけでここまで来たかのように振る舞う姿を快くは思わないのです。
感謝の心を失った時、人は「自惚れ」を抱きます。そしてその自惚れこそが、転落のきっかけになるのだと、ここでは教えられています。
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